第2回 – HEY!の制作プロセス

集まっている場所はこんな感じ

こんにちは!
HEY!のかどたです。

今日は、僕たちHEY!のゲーム制作の裏側について、少しでも皆さんにお伝えできたらと思います。

10人ものメンバーがいる中で、どうやって一つのゲームが生まれるのか。
この疑問にお答えします。

前回の「第1回 – HEY!の紹介」をまだ読んでない方は、ぜひそちらもチェックしてくださいね。
メンバーの紹介や僕たちが目指すものについて書いています。

ゲームデザインの初期段階(アイデアの種だけの場合)

でっかいホワイトボード

何か面白いアイデアを思いついた人が、それを集まったメンバーに伝えます。
予定が合うメンバーで週に2回集まるんです。
まずは、そのアイデアの種を育てていくわけですね。
種なので、思いついたことを言い合います。
ここでは、とりあえず否定せずに意見を出し切るようにしています。
そして、実際にゲームとして遊べるようにするにはどうしたらいいかを考えます。
テストプレイができる状態になれば、この段階は終了。
でも、実際にはそこまで持っていけるものは少ないです。

これまでにあった「面白いけど完成しそうにない」アイデアたち。
例えば、「色セロファンを使った非対称ゲーム」や「シールを積み重ねるゲーム」などです。
とあるゲームからインスピレーションを得たレガシーゲームのアイデアもあるんですが、それは作る可能性があるので秘密です!

ゲームデザインの初期段階(テストプレイができる状態)

テストプレイの風景

テストプレイができる状態で持ち込まれるアイデアもあります。
そういう場合は、そのテストプレイから始まります。

そして、持ってきた人が継続して作りたいかどうかで、その後の運命が決まります。
嫌になったり、飽きたりしたらやめる。
僕たちはここでも「創る」ことを楽しむようにしています。

例えば「ここで装備していくかい?」というゲームを作った時は、私がテストプレイができるモックを持ってきました。
僕は短期間で創っては壊して、スクラップ&ビルドで作り上げるスタイルなので、この1と2の段階が長いです。

フィードバックと改善

そして、テストプレイと改善の繰り返しです。
全員で意見を言い合い、最終的にはゲームデザイナー(アイデアを持ってきた人)が決定を下します。
意見が違ってぶつかり合うときもありますが、ゲームデザイナーがどういうところを重視しているのかを確認して、みんなが納得した上で進めることにしています。

ゲームが完成しそうなら、ゲームマーケットを目指して完成させます。

1日中テストプレイするわけではなく、ある程度やったらボードゲームで遊びます!
インプットも重要ですよね。

アートワークの決定

「ここで装備していくかい?」のラフ

ゲームデザイナーがアートワークなどのディレクションも行います。
イラストレーターの決定や世界観の設定もその人が好きに行うので、毎回絵柄も何もかも違った感じになります。
(一応お金を動かすのは僕なので予算の問題とかで少し口出しすることはあります)

ブランドとしては統一したほうがファンも獲得しやすいし、ビジネスに慣れた人がディレクターになってまとめたほうが売上は上がるとおもいます。
しかし、僕たちはそれぞれが「好きなものを作る」ことを重視しています。
ここは会社では無いですからね。
チームでのゲームづくりは「バンド」。と普段から言っているのですが、共感してくれる人いてますかー?

ちょうどこの記事を書いている時に↓この動画を見たのですが、小島秀夫さんがワープ(飯野賢治さんの会社)は「会社というよりバンドの感じ」と言っていました。

音楽のジャンルに例えると、飯野賢治さんはパンク、僕は根暗なオルタナって感じでスタイルは全然違いますが、ワープみたいな会社を作れたら楽しいでしょうね。

追記:
「バンド」の件で飯野賢治さんにシンパシーを感じて色々調べていたのですが、↓の動画で紹介されている本でも「会社はバンドだ!」と言っていたみたいですね。
https://youtu.be/0OOEVC42Tt4?si=jCEBZF2pruDmNnuN&t=17
当時、この番組を見ていたので無意識レベルでの影響があったのかも知れません。
「会社はバンドだ!」のほうがシンプルでいいですね。
これから拝借させていただこうと思います。

ゲームマーケットで発売

ゲームマーケットに向けてやることはいっぱいあります。

・説明書の作成
・イラストレーターへの発注
・パッケージの作成
・コンポーネントのデザイン
・コンポーネントの注文
・丁合(アッセンブル)
・宣伝

HEY!は人数が多いのでそこは有利ですね。
アッセンブルの作業は一人でやっていたら虚無になりますが
みんなでやると、「手作りでやっている感」「完成するぞー感」を共有できて楽しくなります。

ゲームが完成したら、また次のゲームマーケットに向けてゲームを作ります!
無限に楽しい!

そんな感じで以上です。

読んでいただきありがとうございます!
次回は「注目のプロジェクト紹介」です!